災害時の備え -お薬に関して

2024年1月1日、石川県の能登半島で震度7を観測する地震が発生しました。
令和6年能登半島地震で被災された皆様に、心よりお見舞い申し上げます。

災害時の備え

普段から内服している薬を中断することになると、体調不良を起こしてしまうことがあります。
特に、心房細動やカテーテル治療後、心臓弁膜症の手術後で抗凝固・抗血小板薬(血をサラサラにする薬)を使用されている場合や、糖尿病に対してインスリン治療をしている場合などは、治療を継続する重要性が高いと言えます。
状況によっては、すぐに、医療機関にかかるのが困難となるため、1週間分の予備のくすりを保管しておくことをおすすめいたします。
また、かかりつけ医にかかるのが難しいことも想定されるため、お薬手帳もすぐに持ち出せるようにしておくのが理想です。
電源の確保などの問題が生じることもありますが、携帯電話にお薬手帳の写真を取っておくのも有効です。その際は、くすりの現物の写真ではなく、お薬手帳、あるいは、薬剤情報提供書の写真をとるようにしてください。病状によって、くすりの用量や飲み方が異なるため、くすりの現物の写真では、詳細がわからないことがあるためです。

防災グッズに
・1週間分の内服薬
・お薬手帳のコピー(理想は、くすりが変わった際に差し替える、ですが、多少古くともないよりあったほうが良いです。)
を入れておくようにおすすめいたします。

災害時のインスリン

災害時は、針やアルコール綿が不足することがあります。

インスリン本体・針は、自分専用として、何度か使用可能です。何度か打っているうちに針が曲がったり詰まったりすることがあるので、きちんと空打ち(試し打ち)をして、インスリンがでるか確認してください。
一方で、肝炎などのウイルス感染のリスクとなるため、決して他人と共有しないでください。

アルコール綿がなければ、消毒なしでインスリンを打っても構いません。可能であれば、手を洗い、インスリンを打つ場所も水洗いや清拭することが望ましいです。


これらの情報が、すこしでも、皆様のお役に立てれば幸いです。