肺炎球菌ワクチン:ニューモバックス®/プレベナー20®/キャップバックス®の違い(2026年版)
2026年1月5日
肺炎球菌ワクチンは、肺炎球菌による肺炎や重い感染症(菌血症・髄膜炎など)を予防するためのワクチンです。
特に、65歳以上 や 持病のある方 は重症化しやすいため、ワクチンで備えることが大切です。
先に要点(短く知りたい方へ)
- プレベナー20®(PCV20)とキャップバックス®(PCV21)は、どちらも「結合型ワクチン」です。
- プレベナー20®(PCV20)よりもPCV21(キャップバックス)の方がカバーが広いと整理されています。
- 公費(定期接種)の扱いは時期で変わります
- 2026年3月まで:ニューモバックス®(PPSV23)が公費の対象
- 2026年4月から:プレベナー20®(PCV20)が公費の対象(ニューモバックス®は公費対象外)
1)「カバーが広い」ってどういう意味?
肺炎球菌にはたくさんの“型(血清型)”があります。ワクチンはその一部の型に対応していて、
- カバーが広い=「対応している型が多い」
- つまり、流行している型に当たりやすくなり、守れる可能性が上がるという考え方です。
2)3つのワクチンを整理(まず種類が違います)
ニューモバックス®(PPSV23)
- 多糖体ワクチン(PPSV)
- 23価(23種類の型に対応)
- これまで高齢者の定期接種(公費)で中心だったワクチン
プレベナー20®(PCV20)
- 結合型ワクチン(PCV)
- 20価
- 2026年4月から公費(定期接種)の対象
キャップバックス®(PCV21)
- 結合型ワクチン(PCV)
- 21価
- プレベナー20®(PCV20)よりもカバーが広い点が特徴
3)比較表(ここだけ見てもOK)
| 項目 | ニューモバックス®(PPSV23) | プレベナー20®(PCV20) | キャップバックス®(PCV21) |
|---|---|---|---|
| 種類 | 多糖体(PPSV) | 結合型(PCV) | 結合型(PCV) |
| 価数(型の数) | 23価 | 20価 | 21価 |
| 一番の違い | 公費で中心だった | 結合型の標準(今後の公費) | 結合型でカバーがより広い |
| 公費(定期接種) | 〜2026/3 | 2026/4〜 | 原則 自費 |
4)よくある疑問:ニューモバックスは「5年ごとに繰り返す」必要がある?
以前は「5年以上あけて追加接種(2回目)」という話を聞いたことがある方もいます。
ただ、最近は結合型ワクチン(プレベナー20®/キャップバックス®)が使われるようになったこともあり、 65歳以上の方では、ニューモバックスを繰り返し打つこと(再接種)は“原則として選ばない” という考え方になっています。
いまの基本は、結合型ワクチンを1回接種(必要に応じて別の組み合わせを検討)という整理です。
5)よくある疑問:プレベナー20®とキャップバックス®で迷ったら?
迷ったときは「守れる型の広さ(カバー範囲)」で選ぶのが一番わかりやすいです。
・できるだけ広く守りたい → キャップバックス®(PCV21)
・公費の対象(年度の制度)に合わせたい → 2026年度はプレベナー20®(PCV20)
6)副反応について(共通の説明)
どのワクチンでも、腕の痛み・腫れ、だるさ、発熱などが出ることがあります。多くは数日で軽快しますが、心配な症状があれば医療機関へご相談ください。
7)当院での接種について
当院でも肺炎球菌ワクチンの接種を行っています。
特に高齢の方には、肺炎などの感染症を防ぐための接種を強くおすすめします。
それぞれのワクチンの特徴(守れる範囲)や費用を理解したうえで、ご自身に合った方法で予防を選びましょう。
当院での接種をご希望の場合は、ワクチンの取り寄せが必要となるため、お電話にてご連絡ください。
