循環器 23 9月 2024 SGLT2阻害薬:急性期の心不全治療 SGLT2阻害薬は当初2型糖尿病の治療薬として開発されましたが、近年の大規模臨床試験により、心不全治療における有効性が明らかになりました。慢性心不全に対する効果は、EMPEROR-Reduced試験(1)EMPEROR-Preserved試験(2)DAPA-HF試験(3)DELIVER試験(4)によ… 続きを読む
内科 6 5月 2024 タバコと心不全 タバコはがん、動脈硬化、肺疾患の原因となることが知られており、健康を害することはこれまでの多くの研究で明らかとなっております。 最近の知見 今回は、院長の専門領域である循環器(心臓)分野において、2022年に米国心臓病学会の雑誌に報告されたタバコと心不全の関連に関して紹介いたします。紹介する研究は、… 続きを読む
内科 13 2月 2024 血圧の正確な測定方法:自宅での血圧測定は脳梗塞・心筋梗塞予防の第一歩です 高血圧は脳梗塞・心筋梗塞のリスクを増加させる重要な要因の1つです。 正確な血圧測定は、この状態を管理し、予防するための第一歩です。 専門家が推奨する血圧の正確な測定方法について解説します(1)。 測定の姿勢 足を組まずに座り、リラックスした姿勢をとります。カフ(測定部分)の位置を心臓の高さとして測定… 続きを読む
内科 22 11月 2023 高血圧の治療目標 – 最新のエビデンスに基づいて 高血圧を放っておかずに治療しましょう、ということを耳にするかと思います。 今回は、どの程度まで血圧を下げればよいのか、そしてその根拠は何なのか、深掘りできればと思います。 現在の高血圧治療ガイドラインでは、病態により基準が変わるものの、主に 75歳未満 診察室血圧 130/80mmHg未満 家庭血圧… 続きを読む
循環器 29 10月 2023 肺高血圧症における血管新生の仕組みと新規治療薬への期待 肺高血圧症は肺血管の進行性狭窄を特徴とし、肺動脈圧の上昇とともに呼吸・循環不全が進行する難治性疾患として知られております。以前は診断からの平均生存期間が3年未満と非常に予後不良な病気でした。近年は、エンドセリン経路、一酸化窒素経路、プロスタサイクリン経路に作用し、肺血管を拡張する治療薬が開発され、予… 続きを読む
循環器 13 6月 2023 アップルウォッチ外来 近年、Apple Watch(アップルウォッチ)のようなウェアラブル端末(スマートウォッチ)でも簡易な心電図の記録(1誘導)や心拍数が計測できるようになり、2020年には、アップルの「家庭用心電計プログラム」「家庭用心拍数モニタプログラム」が医療機器承認を取得しました。 この機能は、クリニックや病院… 続きを読む
循環器 10 5月 2023 心臓病を持っている方が歯科に行くとき 歯の健康は、生活の質(QOL)に欠かすことができず、虫歯や歯周病があれば、歯科で治療してもらうことは大切です。 その時に、心臓病の病気を持っている方ではいくつか注意点があるので、簡単にまとめてみました。 まず、歯科でよく行われる処置は、 ・抜歯などの口腔外科手術 ・歯周外科手術 ・インプラント… 続きを読む
循環器 10 4月 2023 最新の糖尿病治療 – 糖尿病治療が心臓病・腎臓病を予防する インスリンを分泌するすい臓の細胞に障害があり、インスリンが出なくなることが原因の1型糖尿病はインスリン注射でインスリンを補う治療が基本となります。 一方で、遺伝的な要因や、過食、運動不足、加齢などによる主にインスリンが作用しにくくなっている(インスリン抵抗性)ことが原因となる2型糖尿病では、食事・運… 続きを読む
循環器 4 4月 2023 血管年齢 血管年齢といっても、どのような検査で何を指標に判断するかで判定結果は変わりえます。 血圧脈波測定検査は、体への負担がほぼなく、簡単にできることから、血管年齢を推定する検査として広く用いられております。 検査方法は仰向けに寝た状態で両腕・両足首の血圧と脈波を測定するのみで、実際、5分程度で結果が出ます… 続きを読む
循環器 15 3月 2023 エイコサペンタエン酸(EPA) エイコサペンタエン酸(EPA)はコレステロールによいサプリメントとして一般販売されておりますが、医学的にも ・中性脂肪を下げる ・心血管イベントを軽減する ・血液をさらさらにする 効果が示されており、高脂血症に対する医薬品として認可されております。 1970年代に行われた疫学調査にて、魚やアザ… 続きを読む