メタボリックシンドローム・肥満症
メタボリックシンドローム
メタボリックシンドロームとは
メタボリックシンドロームはお腹がぽっこりと出ている内臓脂肪型肥満の方で、以下で挙げる
- 血圧
- 血糖値
- 血中脂質
の3項目のうち、2項目以上で異常を認める状態のことをいいます。
内臓脂肪型肥満の方は、血圧、血糖値、血中脂質の数値がやや異常という程度でも、脳血管障害(脳梗塞、脳出血 等)、虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)、閉塞性動脈硬化症など重篤な病気を発症するリスクが高くなります。
メタボリックシンドロームの診断基準
内臓脂肪型肥満(ウエストサイズ:男性85cm以上、女性90cm以上)の方で、以下の3項目のうち、2つ以上が該当するという場合、メタボリックシンドロームと判定されます。
これらの数値は、生活習慣病にかかっている患者さんよりも低い数値となっています。
しかし、内臓脂肪型肥満のある方は、生活習慣病の診断に至らない数値であっても、脳梗塞等の脳血管障害や心筋梗塞等の心疾患を発症するリスクが高いとされています。
そのためメタボの判定を受けた方も生活習慣病の患者さんや生活習慣病予備群と診断された方と同様の治療や予防対策が必要となります。
肥満症
肥満症とは
エネルギーの過剰摂取(過食など)や運動不足などによって、消費されることがないエネルギーに関しては、皮下脂肪や内臓脂肪となって体内へ蓄積されるようになります。
これを肥満と言います。
令和元年の厚生労働省の調査結果によると、日本人の肥満の割合は、男性33%、女性22%となります。
なお、肥満そのものが病気ということはありません。
ただ肥満によって、生活習慣病(糖尿病、高血圧、脂質異常症、高尿酸血症など)や睡眠時無呼吸症候群といった健康障害を起こしている場合に肥満症と診断されます。
この肥満を判定する方法ですが、計算式によって導き出すことができます。
それはBMIというもので、身長あたりの体格指数を示す指標となります。計算式は次の通りです。
適性体重(kg)=身長(m)×身長(m)×22
上記のBMIによる計算法によって、この値が22となれば健康と判断され、18.5以上25未満が標準域となります。
なお、数値が25以上の方は肥満と判定されます。
BMIの計算法および肥満判定の数値については以下の通りです。
肥満度につきましては、4段階に分けられていますが、肥満度3以上の場合が重症肥満で、薬物療法などの治療が必要になります。
BMI判定表、日本肥満学会の判定基準(成人)
指標(BMI) | 判定 |
---|---|
18.5未満 | 低体重(痩せ型) |
18.5~25未満 | 普通体重 |
25~30未満 | 肥満(1度) |
30~35未満 | 肥満(2度) |
35~40未満 | 肥満(3度) |
40以上 | 肥満(4度) |